特定疾病の介護、どんな対応が必要?
- コラム
訪問看護では、特定疾病を抱える方への対応もあります。
特定疾病は、要介護認定の対象となる16の疾患。
例えば、パーキンソン病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、がん末期など、それぞれの疾患によって必要なケアは異なります。
パーキンソン病の方は、手足が思うように動かず転倒のリスクが高まります。
そのため、関節の硬化を防ぐ運動や歩行訓練を取り入れることで、日常生活の自立を支援します。
また、服薬管理も重要で、薬のタイミングを誤ると症状が悪化することもありますから注意してケアしています。
他にCOPDの方は、呼吸が苦しくなりやすく、日常生活の中でも息切れを感じることが多いです。
酸素療法を適切に管理しながら、呼吸を楽にする姿勢の指導や呼吸リハビリを行うことで、少しでも快適に生活できるように支援します。
そしてALSの方は、病気が進行すると自力での会話や食事が難しくなります。
人工呼吸器や胃ろうの管理、意思疎通の方法を工夫しながら、その人ができる限り自分らしく過ごせるように支えていきます。
特定疾病のケアは、医療的な知識や技術が求められる場面も多いですが、「病気を抱えながらも、自宅で過ごすことができる」という安心感を提供することが、一番の役割です。